私は生まれも育ちも飯綱町で、現在も飯綱町に住んでいます。大学は信州大学 人文学部で比較文学を学びました。とても奥が深い学問なのですが、就職活動は専門分野にとらわれずに多業種を見ていました。
飯綱町は自然に囲まれたとても住みやすい町なので、できれば生まれ育ったこの町で働きたいと思い、どういう会社があるのだろうと調べてみたところ町内にニチアスセラテックがありました。これまでは、看板を見たことがあるくらいで、何をしている会社かわからなかったのですが、説明会や職場見学に参加して、総合職として成長できそうなことと、自宅から通えるというメリットが大きくて、入社しました。
入社してから現在まで、管理部業務資材一課で受注・出荷業務を担当しています。親会社であるニチアス(株)の営業担当者から注文を受けて、在庫の有無、対応可能な納期かどうかの確認、製品出荷のためのトラックの手配などを行います。営業担当者と製造部、運送会社と、3方の要望を聞きながら調整するので、ほかの部署と比べて社外の方とのやり取りが多いですね。営業担当者の要望にはできるだけ応えられるようにしていますが、製造部との兼ね合いや出荷するトラックの空き状況などが絡んできますので、どうしても難しい場合も起きてしまいます。そんなときは、やり取りしている方々の事情を汲み取りつつ擦り合わせを行い、落とし所を見つけるようにしています。
しかし初めのころは、営業担当者に言われたことをそのまま製造部に伝えて、返された言葉をそのまま営業担当者に伝えて……と伝言サービスのようにこなしていました。そのため、「直接、製造部と話したほうがいいんじゃないかな、私があいだにいる意味ってなんだろう……」と悩んだ時期もありました。けれど、情報が一番集まるのは自分のところだということに気づいてからは、それぞれの意見を聞いて、できることを考えるのが私の仕事だと思うようになりました。納期、数量、製造、出荷と、それぞれの都合を考慮して、最善案を出すんです。みなさんが納得する方法を考えるのは難しいですが、その分やりがいもあります。また、仕事の全体像が見えるようになってからは、「上司がこの仕事をしたら、次はこの工程に入るはずだから、やりやすいように準備をしておこう」というように、自分が何をするべきかがわかるようになりました。牟礼工場で取り扱う製品の半分くらいを私が担当していますので、問い合わせや調整などで、なかなか大変なこともありますが、自分の中に「軸」みたいなものができてからは、仕事もやりやすくなりました。
はい。最初の1年間は、ブラザーシスター制度で、先輩社員がマンツーマンで付いてくれました。ほかにも、同じ部署の方がいつも親切に教えてくれるので、わからないことがあるとすぐに聞くようにしていました。最初は30分ごとに質問するなど、とても頼りにしてしまって。丁寧に教えてくれるので、本当にありがたかったです。
実は私、電話応対が苦手だったんです。ずっとメールやLINE中心で生きてきたので、最初は電話を取ってもどんな受け答えをすればいいのかが全然わからなくて、フリーズしてしまったこともありました。在庫を確認する際も「間違えてしまったらどうしよう」と不安でしょうがなかったです。でも、繰り返しているうちに、どんなふうに話せばいいのかが分かってきて、大丈夫だと思えるようになりました。やってみて「できる!」という経験を繰り返さないと、不安は克服できないんですよね。だから、とにかくやってみることが大事だと思います。
一度、出荷のトラックを手配してないというミスをしてしまったことがありました。すぐに先輩に相談してリカバリーの対応をしてもらったのですが、そのとき上司から「今回ミスしてしまったのは良くないけれど、同じミスを繰り返さないような仕組みをつくっていこう」と言われたのが印象的でした。ミスを反省して終わりではなく、原因を特定して、次はミスをしないための仕組みつくっていくことが大事なのだと学びました。
「伝え方って、大事だな」とよく思います。解釈の幅が広い伝え方をしてしまうと、間違えて受け取られたり、後々のリカバリーに時間がかかったりしてしまうんですよね。わかりやすく伝えることで、相手に正しく理解してもらえるようになります。また、相手が望まない決定事項をはっきりと伝えなければならないケースもあるのですが、そのようなときにも、相手に「まぁ、そうだよね」と、できるだけ納得してもらえるような言い方を心がけています。言葉がもたらすニュアンスによって、相手の受け入れ方も変わってくると思うんです。
繁忙期などは残業もありますが、普段は定時に帰れますね。最近は、部署内で定期的に業務を交換することで、担当者が休んでも誰かがフォローできるような体制づくりをしています。それまでは、誰かが休むとその人の業務が溜まってしまっていたんですが、ほかの社員に割り振ることができるようになったので、一人に負担が集中することがなくなりました。産休や育児休暇などの長期休暇も、男女問わず取ることができますよ。業務で困っていることがあれば提案できる制度もあり、風通しのいい社風だなと思います。
休みの日には、年に数回ですが、東京まで大好きなお芝居の舞台を見に行くのにハマっています。どっぷりと舞台の世界に浸ってくると、気分がリフレッシュされますね。友人がハマっているライブにも行ったらそれも楽しくて、感動しちゃいました。推しがあると仕事も頑張れます(笑)。
一言で表すと「真面目な会社」ですね。みんな仕事はしっかりとやっていますし、やりにくいことがあれば改善していくことができるので、いい環境だなと思います。仕事に誇りを持った人たちが協力し合いながら誠実に働いているので、みんな同じ目標に向かっているという安心感もあります。総合的に見て、地に足のついたいい会社だと思います。
いい意味でドライで、あまりプライベートには干渉しないのですが、去年、管理部の女性たちと一緒に「健康になる会」みたいなのを結成して、みんなでマラソンに出ようとトレーニングしたのが楽しかったです(笑)。