Interview
高校の進路講演に、ニチアスセラテックに入社した1学年上の女性の先輩が来たんです。その先輩は普通科を卒業しているのですが、話を聞くと、なんだか楽しく働いている様子で、それで興味を持ちました。
先輩の話を聞くまでは、「製造業に女性は少ないのかな?」とか「きっと、工業高校とか商業高校とか、何かしらの専門性を持った人が求められているんだろうな」というイメージがありました。でも、同じ普通科の先輩がのびのびと働けているようだったので、とりあえず見るだけ見てみようと思い、会社見学を申し込みました。
実際に工場へ行ったときは、思ったより女性の社員が多いことに、ちょっとびっくりしました。しかも、どの部署へ行っても明るい雰囲気で「ここなら頑張れそうだな」とさらに興味が湧いてきたんです。見学の最後に質疑応答の時間があったので、「私は専門性や資格などは何もありませんが、それでも大丈夫ですか?」と聞いたら、「大丈夫です。今働いている人も、普通科出身や主婦だった方がほとんどですよ」と教えていただき、それで応募を決めました。
仕事は主に、半導体製造装置向けの断熱材製品の製造を行っています。
私は身長が高めなので、高い位置での作業がある工程にスカウトされました(笑)。
担当している工程では、基本的に1人で1つの製品を担当します。「これくらいの時間内で1つの製品を終わらせる」という目安の作業時間が決まっていますが、最初からは出来ないので熟練するまでは個人に合わせた作業時間が割り当てられます。その為、「急いでノルマをこなさなくちゃ!」という雰囲気は全然ありません。予定外のことがあって作業が遅れてしまっても、スピードアップのために上司がヘルプ要員を確保するなどして、対応してくれます。万が一、終業時間までに終わらなくても、工程の調整が可能であれば、「また明日、続きからやろう」と言ってもらえるので、基本的には定時で上がれます。半導体業界には忙しい時と、そうでない時の波があるようで、繁忙期には多少の残業を頼まれる日もあります。
教えてもらったことをしっかりと守って、基本に忠実に、ひとつずつ確認しながら進めていける人であれば大丈夫です。
仕事のやり方は、トレーニングルームなどで時間をかけてしっかり教えてもらえるので、初めての人でも心配ありません。また、実際に作業する時も、詳しいチェックリストが渡されるので、それを確認しながら、間違いがないように進めることができます。
作業の中ではちょっと重い物を扱うこともありますが、その時は複数人で運搬などを行うため、それほど体力が必要というわけではありません。大変な作業はできるだけ簡単にできるように変えていくという会社の方針があり、1人に負担がかからないよう配慮と調整をしてくれています。そのおかげで、しっかり仕事に集中することができています。
私の担当工程では製品の仕上げ作業も行うので、検査へ送り出すためにきっちりと仕上げる必要があります。基本に忠実に、ひとつずつ確実に、が大切なんです。
チームは20人ほどいて、リーダーは順番に回ってくるんです。私は入社3年目にリーダーに指名されました。私が担当している製品が、まだニチアス改善活動(NKK)で取り上げられたことがなかったので、作業工程を一から見直しました。「ここに時間がかかってるよね、これはやりにくいよね」とチームの皆さんから改善できる項目を挙げてもらい、その中から効果が大きそうなものについて実際に改善を行いました。私がチームを引っ張っていくというよりは、皆さんの意見を聞いて、共有しながら進めた感じです。頼りがいがあるリーダーかと言われれば、そうではなかったと思いますが、メンバー全員でNKKに参加できていたので、リーダーの役割は果たせたかなと思っています。そのときは社内審査で2位になったことも嬉しい経験です。
有給休暇は、申請を出せば基本的に希望通りに取れます。最初は「休暇を取るのは難しいんじゃないか」という先入観があって、「すごく早めに申請しないと有給休暇は取れない。突然具合が悪くなったらどうしよう」と考えて震えていました(笑)。だけどいざ入社してみたら、周りの人たちがみんな、有給休暇をちゃんと取っているんです。なんだか、とっても感動したのを覚えています。
女性社員は産休前後もしっかりフォローしてもらえますし、育休は男女問わず取得できます。同じ部署の人が長期休暇を取ることによって人手が足りなくなることはありますが、その調整も会社が対応してくれるので、誰かが休みに入ったから仕事が大変になったということは、今まで一度もありません。だから、仲間が産休に入る時には、みんな気持ちよく送り出せる、いい会社だと思います。
今、担当している仕事だけでなく、最初から最後まで、1つの製品のすべての工程を経験してみたいと思っているんです。治具などを駆使して断熱材を機械で加工したような形にする職人、匠のような作業があるんですが、そういった仕事もできるようになりたいです。実は私、小さい頃から工作が好きで、その作業を見ていて「あの断熱材の角を、私も削ってみたい!」と思ってて(笑)。そして最終的には、担当する製品の仕事は何でもできる「匠」のようなポジションを目指したいと思っています。
この会社では生産職の場合、一度配属が決まったら短期間での異動はほとんどありません。でも、やる気を汲み取ってもらえる雰囲気があるので、「あの工程をやってみたい!」ってアピールしていれば、いつか担当できるんじゃないかって思っています。
入社したときは、担当工程に女性の先輩が1人いて、その方にいろいろ教えてもらいました。しばらくしてその方が退社されてしまい、担当している工程は女性が私ひとりだけになってしまいました。周りはお父さん世代の人ばかりで、最初は話しかけていいのかさえもわからず…。半年ほどして女性の方が入ってくると、大喜びでその方に引っついてばかりいました(笑)。気負わず話せる人ができたことで、男性社員にも話しかけることができるようになり、今では誰とでも和気あいあいと会話しています。
ちなみに、私が入社した当時のことを男性社員の方々も「なんかひとりでかわいそうだな。でも何を話せばいいかわからないな」と戸惑いや葛藤があったそうです(笑)。今は女性社員も増えて、みんな楽しくしているので、これから入る方は安心していただけると思います!
食べ歩きが好きなので、カフェやごはん屋さんに出かけることが多いです。たまに有給休暇を使って、県外まで遠征することもあります。あと、アイドルの嵐がすごく好きで、小学生の頃から応援していますが、残念ながらライブはなかなか当選しなくて。その代わり、嵐が行ったカフェなど聖地巡りをしています(笑)。他には学生時代に美術部で絵を描いていたのですが、今はネイルを楽しんでいます。ネイルチップにデザインして、休みの日につけて楽しんでいます。
断熱材を製造する会社ということで、理系男子向けの会社なのかなというイメージが強いと思います。だけど、実際はそんなことはなく、私のいる部署は男女比がほぼ半々。そして、会社が社員をサポートしてくれるので、気持ちよく働けます。私としても、女性社員が増えると嬉しいので、経験がなくても気負わずに、会社見学を申し込んでもらえればと思います!